目次
デメリットサマリー
デメリット1:手数料が高い
デメリット2:短期で大儲けする資産運用ではない
デメリット3:ベンチャー企業のため倒産リスクがある
これらがロボアドバイザー特有のデメリットとして挙げられます。一つ、一つ注目していきましょう。
デメリット1:手数料が高い
ロボアドバイザー手数料一覧
ロボアドバイザーの手数料は、預け入れ資産の額に応じて、サービス利用手数料と投資信託手数料の2つが発生します。この2つの合計が手数料のトータルコストとなります。
年間100万円を運用した場合、ロボアドバイザー大手3社で手数料はどのくらい発生するのかを見ていきましょう。
ウェルスナビ | テオ | 楽天ラップ (固定報酬型) |
楽天ラップ (成功報酬併用型) |
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サービス利用手数料 | 1.08%(税込) | 1.08%(税込) | 0.702%(税込) | 0.594%(税込) |
投資信託 手数料 |
投資信託により異なり最大0.14% (税抜) |
非公開(推定0.1~0.2%) | 最大0.288% (税込) |
最大0.288% (税込) |
100万円運用の合計手数料 | 最大 1万2200円 |
1万1800円~ 1万2800円 |
9900円 | 8820円 +運用益の5.2% |
成功報酬 手数料 |
5.4%(税込) | |||
長期割という割引サービスがあるため、手数料を最大0.9%まで減らすことが可能 | 投資信託売却時に0.05%~0.3%(税込)の信託財産留保額が発生 | 投資信託売却時に0.05%~0.3%(税込)の信託財産留保額が発生 |
ロボアドバイザー大手3社の手数料を見てきましたが、いずれの会社で運用しても年間1%程度の手数料が掛かります。
しかし、プロに相談するコストと考えたら、年間1%程度の手数料はそこまで高くないと言えます。
手数料が無料のロボアドバイザーはあるの?
デメリット2:短期で大儲けする資産運用ではない
ロボアドバイザーの運用メリット
ロボアドバイザーは、長期投資に適している運用手法であると言えます。
例えば、大手ロボアドバイザーのウェルスナビの2017年の最高利回りは年16.9%となっています(リスク5の場合)。1年間で16.9%というと、物足りなさを感じるかもしれません。
例えば、オリジナル化粧品の通信販売を手掛ける【2930】北の達人が2017年の1年で10倍(+1000%)以上の上昇になったことに比べたら、年16.9%は小さく見えてしまっても仕方ありません。しかし、北の達人やかつてのガンホーのような暴騰銘柄を事前に選ぶのはまず不可能であり、それは宝くじを当てるようなものです。
ロボアドバイザーで年率16.9%というのは小さく見えるかもしれませんが、複利の力という長期投資における最大のメリットを享受することが期待できます。
例えば、手数料・税引き後の年率15%で100万円を運用した場合、10年後には100万円はどのくらいまで増えているかというと、100万円×1.15%の10乗=404万円となります。そして、この404万円を次の10年も年率15%で運用すると、404万円×1.15%の10乗=1,634万円になります。
年率15%というと小さく見えるかもしれませんが、長期投資をして複利の力を享受すると、その効果は20年で16倍(+1500%)にもなるのです。
ロボアドバイザーは、長期投資の最大のメリットである複利の力を享受できる運用手法と言えます。
短期的に大きな収益を得たい方は仮想通貨投資がおすすめ
長期投資による複利の力を享受すれば、10~20年で資産を10倍にすることも夢ではありません。ただ、そんなに長い時間を掛けていられないと思う方も少なくないかと思います。
その場合は、仮想通貨投資をおすすめします。2017年は仮想通貨バブルに沸いた1年となり、短期間に多くの億り人が生まれたことがニュースでも度々報じられました。
例えば、代表的な仮想通貨であるビットコインは、2017年1月初めには12万円弱に過ぎませんでしたが、2017年11月には一時220万円超にまで暴騰しました。この期間に18倍以上に暴騰したのです。
しかし、短期間で資産を増やすには当然ながら大きなリスクも伴います。一時220万円にまで暴騰したビットコインはその後、暴落しており、2018年8月現在は高値から3分の1程度となる80万円前後で推移しています。
仮想通貨で億り人になった人も多数生まれた一方で、虎の子の資産を融かしてしまった人もたくさんいるのです。
デメリット3:ベンチャー企業のため倒産リスクがある
ロボッドアドバイザーサービスを提供しているウェルスナビやテオといった企業は新興のベンチャー企業であり、倒産リスクが他の証券会社よりも高いと言えます。
このようなリスクとしては、今年の1月26日に、仮想通貨取引所を運営するコインチェックから580億円相当の仮想通貨「NEM」が流出した問題はまだ記憶に新しいことかと思います。
コインチェックは盗難補償をしてもなお利益が残っていたほど事業が好調だったため、全ての顧客の資産を保証・返還することができました(その後、コインチェックはマネックスグループに買収されるに至りました)。これは2017年が仮想通貨バブルに沸き、コインチェックが仮想通貨特需の恩恵を受けていたから何とか補償できたわけです。
では、ロボアドバイザーが2017年の仮想通貨のようなバブル状態になっているかというと…?株や投資信託では仮想通貨のような盗難リスクは生じないものの、金融業を営んでいるベンチャー企業に資産を預けておく際は、倒産リスクを意識しておくべきです。
ただ、金融庁の取り決めとして、顧客の金融資産を預かる全ての金融機関は、仮に倒産したとしても顧客の金融資産を1,000万円まで返金することが義務付けられています。
そのため、仮にロボッドアドバイザーサービスを提供している企業が倒産したとしても、1,000万円までなら資産が保障されています。
1,000万円以上の資産をベンチャー企業に預け入れするような場合は、倒産リスクも考慮しておき、分散投資しておくなどのリスク管理を検討しておきましょう。
よくある不安・リスクをまとめてみた
収益は本当にあがるの?・元本割れしない?
金融マーケットというのは不確定要素の塊である人間心理の集合体であるため、100%確実に収益があがり、100%確実に元本割れしない投資というものは絶対にあり得ません。
AIが投資を行うロボアドバイザーも例外ではなく、投資の世界において100%確実は絶対にあり得ません。
最も安全に資産運用したければ、ゆうちょ銀行や3大メガバンクに資産を預けておくことをおすすめします。ただ、超低金利により、そのリターンは雀の涙ほどですが……。
また、銀行貯金にしても、円安による資産棄損や、日本の財政難から将来的に起こるかもしれないハイパーインフレなどのリスクが想定されます。この不確定な時代には、大銀行に資産に預けておいたからといって100%安全とは限らないのです。
ロボアドバイザーを使えば、確実に収益があがり、元本割れしないとは言えません。
ですが、ロボアドバイザーを長期投資目的で使えば、リスクが大きく限定された上で、収益をあげる可能性が高くなると言えます。
NISAとして利用できるの?
IDeCoとして利用できるの?
結論:ロボアドバイザーのデメリットは本当にデメリットなのか
ロボアドバイザーには手数料が高い、短期投資には使えない、倒産リスクがあるなどのデメリットがあります。
しかし、投資・運用・金融商品の知識やノウハウがない人が年率15%の運用益を安定して得るのはまず不可能です。
確かに、ロボアドバイザーの手数料はやや割高かもしれませんが、プロに相談する必要経費と考えたら割安と言えるのではないでしょうか。
短期投資に使えないというのもデメリットに感じるかもしれませんが、短期投資には必然的に大きなリスクが伴います。
長期投資による資産形成の重要性は、「人生100年時代」において強まることはっても、弱まることはないでしょう。
倒産リスクに関しても、ベンチャー企業には1,000万円以上預けておかなければ、何のリスクもありません。
ロボアドバイザーはこれから「人生100年時代」を迎えるにあたって、多くの個人投資家の力強い味方になることが期待されます。
ロボアドバイザーを使った長期投資による複利の力を享受して、「人生100年時代」を乗り越えていきましょう!